フリーランスエンジニアはやめたほうがいいって聞きましたが、実際どうなんでしょうか?
デメリットを知らずに独立すると後悔しやすいのは本当ですが、向き・不向きを理解したうえで独立するなら、選択肢としてありですよ。
この記事では、「フリーランスエンジニアはやめたほうがいい」と言われる理由を、現役フリーランスエンジニアの視点で検証します。

本記事の専門性
現役フリーランスエンジニアのZettoです。2022年3月に独立し、現在4年目。Java・TypeScript(Vue.js)をメインスキルに複数の案件を経験してきました。
この記事を読めば、フリーランスエンジニアはやめたほうがいいと言われる理由と、自分がフリーランスに向いているかどうかの判断軸がわかります。
ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスエンジニアはやめたほうがいいと言われる7つの理由

「フリーランスエンジニアはやめとけ」といわれる7つの理由を見ていきましょう。
- 収入が不安定で案件が途切れるリスクがある
- 確定申告や税務処理の負担が増える
- 会社員と比べて社会的信用が下がる
- 福利厚生や有給休暇がなくなる
- 孤独でモチベーションが下がることもある
- スキルアップを自走し続ける必要がある
- 自分で営業活動や案件探しをしなければならない
それぞれ解説します。
収入が不安定で案件が途切れるリスクがある
フリーランスは案件がないと収入がゼロになります。会社員なら業績が落ちても給料は入りますが、フリーランスにそのセーフティネットはありません。
ただ、実態としては「案件が途切れやすい」かどうかはスキルと経験次第です。
僕自身、独立から4年間で案件が途切れた経験は一度もありません。一度だけ2週間あえて待機したことがありますが、それはスキルアップできる大きな案件を選ぶために意図的に間を空けたものでした。
フリーランスエンジニアとして安定して案件をもらい続けるためには、次の条件が大切です。
- 実務経験が2〜3年以上あること
- 特定の言語・フレームワークで即戦力といえるスキルがあること
- 信頼できるエージェントと継続的に付き合うこと
逆に言えば、スキルが浅い段階でフリーランスに転身すると、案件獲得で苦労する可能性は高いです。「収入不安定リスクは存在するが、対策次第でかなり下げられる」というのが正直な感想です。
確定申告や税務処理の負担が増える
フリーランスになると、確定申告を自分でやる必要があります。会社員のときは年末調整を会社がやってくれていたので、この違いに戸惑う人は多いですね。
確定申告で必要になる主な対応は以下の通りです。
- 毎月の売上・経費を帳簿に記録する
- 年に1回、確定申告書を作成・提出する
- 消費税の申告(売上1,000万円超の場合)
「大変そう」と思うかもしれませんが、実際のところ手間の多くは会計ソフトで自動化できます。freeeやマネーフォワードを使えば、銀行口座やクレジットカードの明細を自動取り込みして、ある程度仕訳まで自動でやってくれます。
僕の場合は最初から税理士に丸投げしていました。費用はかかりますが、その分の時間をスキルアップや副業に使えるので、コスパはかなりいいと感じています。
会社員と比べて社会的信用が下がる
フリーランスは会社に属していないため、ローンや賃貸契約の審査で不利になることがあります。特に住宅ローンは、収入の安定性を証明しにくい点が審査に響くことがあります。
ただ、これも「絶対に通らない」という話ではありません。確定申告の所得が安定して高ければ審査を通過するケースは十分あります。
フリーランスとして収入実績を2〜3年積んでから申し込む、青色申告で節税しながら収入を証明する、といった準備をすれば対策は十分できます。「信用が下がる」というより「事前の準備が必要になる」というイメージですね。
フリーランスエンジニアのメリット・デメリットを会社員と比較した詳細については、以下の記事でまとめています。フリーランス転身を検討している方はあわせて読んでみてください。

福利厚生や有給休暇がなくなる
フリーランスには、会社が提供する福利厚生がありません。健康保険は国民健康保険に切り替わり、有給休暇も存在しません。
具体的になくなるものを整理すると、次のようになります。
- 有給休暇(稼働しない日は収入がゼロ)
- 会社の健康保険・厚生年金(国民健康保険・国民年金に変わる)
- 雇用保険(失業しても失業給付がない)
- 交通費・食事手当などの各種手当
一方で、フリーランスの月単価は会社員の月給より高めに設定されています。これは「社会保険料の会社負担分がない」ことへの代替として単価に上乗せされているためです。
たとえばレバテックフリーランスで公開されているエンジニアの平均年収は約881万円(※レバテックフリーランス公式・首都圏・週5稼働の場合)と高い水準です。単純に月給と比較するのではなく、「高単価を得た上で自分で社会保険を賄う」という構造を理解しておくことが大切です。
孤独でモチベーションが下がることもある
フリーランスは職場の同僚がいません。フルリモートで働く場合は特に、人との関わりが激減します。
僕の場合は週1出社週4リモート中心の働き方をしていますが、最初のうちは確かに孤独を感じることがありました。会社員のときは昼休みに同僚と話したり、終業後に雑談したりといったことが自然にあったんですよね。
ただ、フリーランスの孤独は工夫で解消できます。
- 週1〜2回出社できる案件を選ぶ
- エンジニアのコミュニティやSlackグループに参加する
- カフェやコワーキングスペースで作業する
孤独が辛いかどうかは、もともとの性格にもよります。「一人の方が集中できる」というタイプなら、むしろフリーランスのフルリモートは快適かなと。
スキルアップを自走し続ける必要がある
会社員であれば、研修制度や先輩からのフィードバックなど、スキルアップの機会が自然に整っています。フリーランスにはそれがありません。
スキルが止まると案件の選択肢が狭まり、単価が頭打ちになります。フリーランスで長く活躍するには、常に学習を続ける習慣が不可欠です。
僕はJavaで3年間実績を積んだ後、リスク分散とリモート需要を見据えてVue.js・TypeScriptにスキルチェンジしました。Udemyや公式ドキュメントを使った独学で、約6ヶ月かけて習得しています。
スキルチェンジできた理由の一つは「自走して学ぶ習慣」が最初からあったからです。フリーランスを目指すなら、この習慣が土台にあるかどうかを事前に確認しておきましょう。
フリーランスエンジニアとして必要なスキルセットについては、以下の記事で詳しくまとめています。

自分で営業活動や案件探しをしなければならない
会社員は仕事が向こうからやってきますが、フリーランスは自分で仕事を取りに行く必要があります。「エンジニアとしてはできるのに、営業が苦手で稼げない」という声は少なくありません。
ただ、現実的にはフリーランスエージェントを使えばこの問題はほぼ解消できます。
僕がフリーランスに転身したときも、自力で営業をかけたわけではありませんでした。レバテックフリーランスに相談して、担当者が案件を紹介してくれる形で独立できました。単価交渉も初回はエージェント側がやってくれて、1万円アップで契約できたくらいです。
「営業が苦手だからフリーランスは無理」ではなく、「エージェントをうまく使えば営業不要でも案件が取れる」という認識に切り替えると、フリーランスへのハードルはかなり下がります。
7つの理由を並べると怖く見えますが、正直「対策できないものはほぼない」というのが実感です。事前に理解して準備すれば、多くのデメリットは大幅に軽減できますよ。
以下でフリーランス案件探しにおすすめのエージェントを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

フリーランスエンジニアをやめたほうがいい人・向いている人の判定軸

「やめたほうがいいかどうか」は一概には言えません。向き・不向きがあるので、自分がどちらのタイプかを見極めることが大切です。
それぞれの特徴と、独立に必要な実務経験の目安を解説します。
- やめたほうがいい人の3つの特徴
- フリーランスエンジニアに向いている人の3つの特徴
- 独立に必要な実務経験の目安とベストなタイミング
ひとつずつ見ていきましょう。
やめたほうがいい人の3つの特徴
フリーランスエンジニアをやめたほうがいいのは、次のような特徴を持つ人です。
- 収入の波に精神的なストレスを感じやすい:安定した毎月の給与がないと不安が大きくなるタイプは、フリーランスの収入変動がストレスになりやすい
- 自己管理が苦手でサボりやすい:誰も管理してくれない環境では、作業が後回しになりやすい。締め切りを自分で設定して守る力が必要
- スキルがまだ会社員レベルに達していない:即戦力を求めるフリーランス案件では、スキル不足のまま独立すると仕事を取れないまま収入が途絶えるリスクがある
特に「スキルが浅いうちの独立」は一番多い失敗パターンです。フリーランスの案件は基本的に即戦力前提で、研修も丁寧な指導もありません。
会社員の自分がどのくらいのスキルレベルにあるか、まずそこを客観的に確認することが大切です。
フリーランスエンジニアに向いている人の3つの特徴
逆に、フリーランスエンジニアに向いているのは次のような人です。
- 自走してスキルアップできる:学習が習慣になっており、誰かに言われなくても新しい技術を調べて吸収できる
- 収入より自由な働き方を優先できる:リモートワーク・フレキシブルな時間管理・案件選択の自由を、安定収入よりも重視できる
- 稼ぐことへの意欲が高い:単価交渉・スキルチェンジ・案件の見極めに積極的に向き合える
僕が独立を決めたのも、収入より「残業なし・リモート中心・やりたい案件を選べる」環境を手に入れたかったからです。実際に今は月140〜150時間稼働・残業ほぼなしの環境で、満足度は会社員時代より大幅に上がっています。
独立に必要な実務経験の目安とベストなタイミング
フリーランスに転身するなら、実務経験は最低2年あることが目安です。できれば3年あると、案件の選択肢が一気に広がります。
僕自身は実務1年半でフリーランスに転身しました。ただ、初期の案件でかなり苦労した経験があります。スケジュールより開発が遅れて現場に迷惑をかけた場面もあったので、余裕を見て2年以上は積んでおくのが無難だと感じています。
ベストなタイミングを見極める指標は次の通りです。
- 現職で「この人に任せられる」と評価されるレベルに達している
- 設計書を読んで自走で実装できる
- レビューを受けて改善できる基礎力がある
「向いているか・向いていないか」の判断は、スキルだけじゃなくて性格・価値観も含めて考えることが大事ですね。収入の波に強い人は、フリーランスのメリットをフルに享受できると感じています。
フリーランスエンジニアの独立に必要な実務経験年数については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。独立を検討しているなら、参考にしてみてください。

AI時代にフリーランスエンジニアが生き残るための戦略

「フリーランスはやめたほうがいい」という声が増えている背景には、AI時代の変化もあります。AIがコードを書けるようになったことで、「エンジニアの仕事がなくなるのでは?」という不安を持つ人も増えてきました。
ただ、それは逆で、準備さえされれば今後もフリーランスエンジニアとして安定して稼ぐことはできます。具体的な戦略を3つ解説します。
- AIツールが使える現場を選ぶ重要性
- エージェントを活用した単価交渉と案件選び
- 副業で複数の収入源を確保する
AIツールが使える現場を選ぶ重要性
近年、エンジニアの現場へのAIツール導入が急速に進んでいます。GitHub Copilotや ChatGPTなどを使った開発は、今後の現場での標準スキルになりつつあります。
フリーランスとして長く生き残るには、「AIを使いこなせるエンジニア」になることが重要です。AIが普及すればするほど、AIを使って速く・正確に開発できる人材の価値は上がっていきます。
ただ、実際の現場にはまだAIツールが制限されている環境も多くあります。僕の参画している現場でも、使えるのはChatGPT(ログインなし・履歴なし)のみで、Claude CodeやGitHub Copilotは使えない環境です。
だからこそ、案件を選ぶ際に「AIツールが使えるかどうか」を一つの基準にすることをおすすめします。AIネイティブな開発環境で経験を積むことが、次の案件・次の単価につながるからです。
エージェントを活用した単価交渉と案件選び
フリーランスエンジニアにとって、エージェント選びは収入を大きく左右します。
エージェントを活用する主なメリットは次の通りです。
- 単価交渉を代行してくれる
- 自分では見つけられない非公開案件を紹介してくれる
- 契約周りのサポートをしてくれる
僕自身、フリーランス4年目でエージェントが単価交渉をしてくれて、収入が月1.5万円アップした経験があります。年間にすると18万円なので結構大きいですよね。
副業で複数の収入源を確保する
フリーランスエンジニアの弱点である「収入の一本化リスク」を解消するには、副業で収入の柱を増やすことが有効です。
エンジニアが取り組みやすい副業の例を紹介します。
- 技術ブログ・アフィリエイト:スキルを発信しながら広告収入を得る
- ランサーズ・クラウドワークスなどでの開発受注:スキルを直接収益化する
- Udemyなどでの技術コンテンツ販売:一度作ったら継続的に収益が入る
エンジニアならブログでアフィリエイト副収入を得るのがおすすめです。フリーランスエンジニアの本業収入を軸にしつつ、ブログという別の収入源を持っておくと、案件が万一途切れたときの安心感がまったく違います。
「フリーランスは不安定」と感じている人ほど、副業で収入を分散させる仕組みを早めに作っておくのが賢明です。
以下記事では、エンジニア向けのブログの始め方をご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

フリーランスエンジニアに関するよくある質問

よくある質問と回答をまとめました。
- 実務経験は何年あれば独立できますか?
- 案件が途切れたらどうすればいいですか?
- 確定申告は自分でやらないとダメですか?
実務経験は何年あれば独立できますか?
目安は2年以上です。できれば3年あると案件の選択肢が大きく広がります。
僕は実務1年半で独立しましたが、初期案件でスキル不足を痛感しました。スケジュール通りに開発が進まず、現場に迷惑をかけた場面もあったので、余裕を見て2年以上は積んでおくのが無難だと感じています。
「経験年数より実力」という部分もありますが、最低でも「設計書を読んで自走で実装できる」レベルには達してから転身しましょう。
案件が途切れたらどうすればいいですか?
まずエージェントに相談することをおすすめします。フリーランスエージェントは複数の案件を持っているので、条件を伝えれば比較的早く次の案件を紹介してもらえます。
並行して、スキルの棚卸しをしてアピールポイントを整理しておくことも大切です。スキルシート(経歴書)を更新して、具体的な担当業務・使用技術・実績を丁寧に書き直すと、案件が取りやすくなります。
僕が最初にレバテックフリーランスに相談したときは「案件なし」で断られた経験があります。ですが経歴書を書き直して再アプローチしたら面談に進めて、案件を獲得できました。経歴書の書き方一つで大きく変わるので、諦めずに改善して再挑戦するのが大切です。
確定申告は自分でやらないとダメですか?
自分でやらなくても問題ありません。税理士に依頼するのは一般的な選択肢です。
費用の目安は年間8万円~10万円程度が多いです。帳簿付けや申告書の作成を丸投げできる分、その時間をスキルアップや案件対応に使えます。
初年度は税理士に依頼して仕組みを理解してから、翌年以降を自分でやるか引き続き依頼するか判断するのが無難です。僕は今も税理士に依頼を続けていますが、それが一番コスパがいいと感じています。
フリーランスエンジニアに独立するかは自分の判定軸で決めよう

「フリーランスエンジニアはやめたほうがいい」と言われる理由を7つ検証してきました。重要なポイントをまとめます。
- 収入の不安定・案件リスクは、スキルとエージェント活用で大幅に軽減できる
- 確定申告・税務処理は会計ソフトや税理士を使えば負担は小さくできる
- 社会的信用・福利厚生の問題は、高単価でカバーしつつ事前に準備することで対策できる
- 向いていない人の特徴は「収入の波に弱い」「自己管理が苦手」「スキルが浅い」の3つ
- AI時代はAIを使える環境を選ぶ・副業で収入分散することが生き残り戦略になる
フリーランスは「やめたほうがいい」かどうかではなく、「自分の状況・スキル・性格に合っているか」で判断するのが正解です。
フリーランスエンジニアとしての独立前に知っておきたいロードマップについては、以下の記事で詳しく解説しています。独立を具体的に考え始めた方はあわせて確認してみてください。

