楽しくて使いやすい星ボケオールドレンズ!Industar61 L/Z-MC 50mm f/2.8 M42

2022年3月15日

最近、オールドレンズが楽しいです。
今回はオールドレンズの中でもとくに有名な、通称「星ボケレンズ」、Industar 61 L/Z MC 50mm f/2.8 M42マウント を実際に使用してみましたので簡単にフォトレビューしてみようと思います。

撮影にはSONY α6000にNEEWER M42-NEX マウントアダプターを使用しました。

ストロボは持っていきませんでしたが笑

Industar 61 L/Z MC 50mm f/2.8 M42

スペック

最短撮影距離:30cm
絞り機構:プリセット式
焦点距離:50mm
絞り値:F2.8~F16(クリックレス)
撮影倍率 1:約3.5
設計構成:3群4枚テッサー型
フィルター径:49mm

通称「星ボケレンズ」

インダスター61L/Zはロシア(旧ソビエト連邦)が1980年からモスクワの近郊都市リトカリノにあるLZOS(リトカリノ光学ガラス工場)で製造した50mmの標準レンズです。
このレンズは通称「鷲の目」とも呼ばれシャープでキビキビとした描写で有名なカールツァイスのテッサーを模倣し、ソビエトの技術者によって再設計された標準レンズです。

このロシアンレンズ、アウトフォーカス部にある光点が、六芒星の絞り形状によって、星形にボケるという一芸を持っています。


巷ではこの部分ばかり目立って取り上げられていますが、実は描写力の高い大変、魅力的なレンズという事が使っているとよく分かります。

一つこのレンズで注意が必要なのは、同じ『Industar-61 L/Z』でも、絞りの形が星型にならない物も存在するという事です。もし星ボケ写真が撮りたくてこのレンズをご検討されている方は、星ボケが出る個体を見分ける審美眼が必要です。

星ボケするのはピントリングの「∞」の右にM 0,3 0,33 と記載があるモデルが基本的にそうですが、実際に触らせてもらえるならF5.6 ~F8 にてきちんと絞り羽根が星形になるかを確認しましょう。

オークションサイトやフリマアプリの場合は問い合わせ必須です。

また、いわゆる「星ボケ」が発生するのはF5.6 ~ F8.0 くらいで絞ったときです。
開放では星ボケが発生しないことも注意が必要でしょう。

星ボケするのはこの独特の絞り羽の形状故です。

オールドレンズでは珍しくマクロ性能が高い

当初はレンジファインダーカメラ用に開発されたのですが、後にM42マウントに無理矢理対応させた為、レンズが鏡胴の奥まったところに引っ込み、その副作用としてマクロ的な近接撮影が可能になったと言われています。

この年代のレンズは最短撮影距離が長く、寄れないレンズが多い中、30㎝まで寄れるこのレンズは、大変使い勝手が良いです。
そもそも被写体に寄れないと、ボケる写真も撮り辛いですからね。

私物の腕時計。かなり寄れます。

開放での玉ボケも美しい

絞り開放では、綺麗な玉ボケも楽しむことが出来るのは、意外と知られていないです。

テッサー型レンズには本家ツァイスのテッサーをはじめ、シュナイダー・クセナー、キルフィット・マクロキラー、ライツ・エルマー、ロッコールなど銘玉が数多くある。インダスター61もこれら同様に、合焦面の結像はバリッとして、たいへんシャープだ。 ところが驚いたのはボケ味で、実に綺麗なのです。テッサー型レンズのボケ味は硬めでザワザワと汚く乱れるのが一般的には多いです。

インダスターはさらに絞り羽根が歪な形をとる事から、癖のあるボケ味を楽しめると期待していたのでちょっと意外でした。

ボケ味の硬さ/柔らかさはアウトフォーカス部にある像の輪郭のぼやけ具合に表れます。輪郭のぼやけ具合は球面収差が良く補正されるほど軽減され、その分ボケは硬くなります。その他の乱れも単色収差の補正レベルによって決まります。このレンズは諸収差が良く補正されておりボケ味は硬いが、結像が綺麗に整っています。2線ボケやグルグルボケは発生しない。硬くて綺麗なボケ味がこのレンズの特徴です。

流石に現代のレンズには劣るが絞ればそこそこシャープな描画

しぼればそこそこシャープな描画です。

さすがに現代のレンズには敵いませんが…

旧ソ連製レンズ特融?の油の匂い

匂いをブログで伝えられないのが残念なのですが、旧ソ連製のレンズは駆動部に多めに油が刺されていることが多いです。

そのため、水気を与えたり高温で保管すると油が出てきたりします。

なんとなく、古い倉庫みたいな匂いがします。

ポートレートにも丁度いい画角

50mm 前後という画角はポートレート撮影にも使いやすいです。
50mm前後は人間の目の画角に似ていると言われるため直感的に撮影できます。

手振れ補正レンズに慣れていると手振れ補正なしはしんどい

これはあくまで個人的な感想ですが、普段SEL35F18というOSS(レンズ内手振れ補正)レンズを利用しているため、手振れ補正機能の無いカメラボディであるα6000ですと手持ち撮影がしんどいと感じる場面がありました。

あくまでも個人的な話ですが…

入手の経緯

毎年、松屋銀座のイベントスペースにて「世界の中古カメラ市」が開催されるのですが、そちらで入手しました。

たしか1万2千円くらいだったと思います。

もともとヤフオクで入手する予定だったのですが、ヤフオクの落札相場と同じくらいで質も悪くないモノがあったので購入しました。

たまにメルカリなどのフリマアプリでも見かけます。

まとめ:オールドレンズを始めるには最高に楽しいレンズかも

当然AFが無いので、手動でピントを合わせるのも楽しいですし、撮って出しの写真の色味も若干古臭くなります。

絞って星ボケ、解放で玉ボケ、両方とも楽しめて、寄れるレンズ・・・かなり使いやすくて楽しいです笑

流通価格帯も高額で無いですし、オールドレンズを始めるきっかけには丁度いいレンズなのでは?