この記事では、フリーランスエンジニアが「しんどい」と感じる本当の理由と、その乗り越え方を解説します。

本記事の専門性
現役フリーランスエンジニアのZettoです。フリーランス4年目で、Java・Vue.js/TypeScriptの実務経験があります。
この記事を読めば、フリーランスエンジニアがしんどいと感じる理由・いつ楽になるか・具体的な対処法まで一通りわかります。
ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスエンジニアがしんどいと感じる本当の理由

フリーランスエンジニアが「しんどい」と口にする理由は、収入だけじゃないんですよね。
案件・税務・スキル・環境と、複数のしんどさが同時にのしかかってくるのが実態です。
- 案件が途切れる不安がずっとついてくる
- めちゃくちゃな案件にあたることもある
- 常に将来が不安
- 確定申告・税務処理の負担が想像以上に重い
- 技術判断とスキルアップをすべて一人で背負う
それぞれ詳しく解説します。
案件が途切れる不安がずっとついてくる
案件が途切れると、その月から収入がゼロになります。

これが会社員との最大の違いです。
会社員なら有給を消化してもお金が入りますが、フリーランスは動かなければ稼げない。頭ではわかっていても、実際に案件の終了が近づくと「次が決まるか」という不安がじわじわとやってきます。
フリーランスエンジニアを始めた当初、僕も毎回の案件終了前は落ち着かない気持ちになっていました。幸い、今まで案件が途切れた経験はないですが、「もしゼロになったら」という緊張感は4年目の今でも完全にはなくなっていないですね。
案件が途切れると家賃・保険料・年金など固定費がそのままのしかかるため、心理的な負担が大きくなります。
エージェントを活用して常に次の候補を持っておくことがリスクを下げるポイントですが、それでも不安がゼロにはなりにくいというのが正直なところです。
フリーランスエンジニアの案件獲得や必要スキルについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。独立前の準備として読んでおくと役に立ちますよ。

めちゃくちゃな案件にあたることもある
フリーランスは案件を自分で選べるのが強みですが、実際に入ってみるまでわからない部分も多いです。

炎上プロジェクト・ドキュメントが整備されていない現場・コミュニケーションが機能していないチームなど、入ってから「こんなはずじゃなかった」と思う案件に当たることがあります。
僕が2案件目で経験したのが、まさにこれです。4日で完了する見込みだった開発に約1ヶ月かかってしまいました。スキル不足もあったんですが、設計書の読み解き方や現場のコミュニケーション方法に慣れていなかった部分も大きかったですね。
会社員なら「この現場しんどいな」と思っても社内で異動という選択肢がありますが、フリーランスは基本的に契約期間中は抜けにくいです。
事前にエージェントの担当者から現場の雰囲気・チーム構成・稼働時間などをしっかりヒアリングしておくことが、ハズレ案件を引くリスクを下げる唯一の方法かなと感じています。
常に将来が不安
フリーランスエンジニアのしんどいところとして、僕が一番リアルに感じているのが「将来への不安がなくならない」ことです。

正社員であれば、毎月決まった給料が振り込まれます。よほどのことがない限り、急に収入がゼロになることはありませんよね。
でもフリーランスは違います。契約が突然終了することもありますし、病気やケガで働けなくなったとき、収入は即ゼロです。
僕自身、フリーランスになって最初のうちは「このまま案件が途切れたらどうしよう」という不安が、頭の片隅にずっとありました。契約更新のタイミングで「どうなるんだろう」と落ち着かない夜もありましたね。
将来が不安になりやすい主な理由は、以下のとおりです。
- 契約は3〜6ヶ月単位で、更新が保証されていない
- 技術トレンドの変化が速く、スキルが陳腐化するリスクがある
- 老後の年金が会社員より少ない(国民年金のみ)
- 病気・ケガなど、働けない期間の収入保障がない
この不安は正直、ゼロにはなりません。ただ正社員にも「リストラ」「会社倒産」というリスクはあります。
であれば、自分でリスクをコントロールできるフリーランスのほうが対策は取りやすいかなと思っています。
確定申告・税務処理の負担が重い
フリーランスになると、税務周りはすべて自分でやる必要があります。

経費の記録・インボイス対応・青色申告・住民税・国民健康保険料の計算…と挙げていくとキリがないです。
初年度はこれらを全部把握しながら案件もこなすので、二重の負担になるんですよね。税務の知識がなければ節税もできないし、申告ミスは追徴課税につながるリスクもあります。
税理士に確定申告を依頼する場合、スポット契約なら年間5〜10万円程度が相場です。
僕は独立してからずっと確定申告を税理士に丸投げしています。費用はかかりますが、その分を勉強・スキルアップ・案件に集中する時間に回したほうが、結果的にプラスになると判断しました。
税務を自分でやろうとして時間を取られ、本業がおろそかになる方が損失が大きいと思っています。
技術判断とスキルアップを一人で背負う
フリーランスには、相談できる上司や先輩がいません。

「この設計方針でいいのか」「このライブラリを採用していいのか」という判断を、自分でしなければならないんですよね。(もちろん現場によって作業の進め方の違いはあると思いますが)
会社員なら上司にレビューしてもらえるので、「一旦はこれで大丈夫」という感覚で進められます。でも、フリーランスはクライアントから見れば「その道のプロ」として扱われるため、責任の重さが違います。
さらに、ITは技術の移り変わりが速い業界です。近年ではAIツールの普及によって必要スキルの変化がより急速になっており、スキルアップを止めると市場価値が下がるリスクがあります。
スケジュール管理・学習・案件対応を全部一人でこなすのは、精神的に重たいと感じる場面が多いですね。
フリーランスエンジニアのしんどさを減らす4つの対処法

しんどいと感じる理由がわかれば、対処法も見えてきます。
ここでは、僕が実際に取り組んできたことも含めて4つの方法を解説します。
- フリーランスエージェントで案件不安を和らげる
- 段階的なスキルチェンジで市場価値を維持する
- 収入源を増やす
- 確定申告は税理士に丸投げして時間を取り戻す
- エンジニアコミュニティで孤独感に対処する
具体的に解説します。
フリーランスエージェントで案件不安を和らげる
案件の不安を減らすうえで、フリーランスエージェントを使うのは有効な手段です。
エージェントは案件紹介・単価交渉・契約手続きを代行してくれるため、自分で一から営業しなくて済みます。
エージェントを使うメリットは以下の通りです。
- 非公開案件にアクセスできる:単価が高めの案件が多い
- 単価交渉を代行してくれる:経験が浅いうちは特に助かる
- 契約・法的サポートがある:トラブル時の相談窓口になる
- 次の案件を早めに動ける:担当者が並行して探してくれる
ただし、エージェントによって得意な領域・対応の質が異なるので、複数に登録して比較するのがおすすめです。
フリーランスエージェントの選び方については、こちらの記事で詳しくまとめています。どこに登録すべか迷っている人はあわせて読んでみてください。

確定申告は税理士に丸投げして時間を取り戻す
独立したばかりの頃は「自分で確定申告をやってみよう」と思う人も多いです。
でも、案件と並行して税務も全部やるのは、想像以上に時間とメンタルを消耗しますよ。
税理士への依頼費用は年間5〜10万円程度(記帳なし・スポット契約の場合)。月換算すると数千円〜1万円前後です。
フリーランスエンジニアの月単価と比較すれば、費用対効果はかなり高いと感じています。
僕は独立してからずっと税理士に丸投げしていますが、後悔はないです。そこで浮いた時間を自己投資に使ったほうが、長期的なリターンが大きいです。
収入源を増やす
将来への不安を和らげるうえで、最も効果的な対策のひとつが「収入源を増やすこと」です。

1つの案件だけに依存していると、契約が切れた瞬間に収入がゼロになるリスクと隣り合わせです。複数の収入源を持っておくことで、1つがなくなっても他でカバーできる状態を作れます。
フリーランスエンジニアが収入源を増やす方法は、主に以下のとおりです。
- 複数のSES案件を掛け持ちする
- Web制作・システム開発の受託案件を取る
- 技術ブログや情報発信で広告収入を得る
- プログラミング講師・メンターとして教える
ただ、最初からすべてに手を出すと中途半端になりがちです。
まずは本業のSES案件を安定させることを最優先にしつつ、余力ができてきたタイミングで1つずつ追加していくのがいいかなと思います。
僕自身、収入が安定してきたタイミングでブログを始めました。最初は収益ゼロでしたが、継続することで徐々に広告収入が発生するようになりましたね。
収入の柱を複数持っておくことで「1つ消えても大丈夫」という安心感は確実に得られます。小さく副収入を作るところから始めてみてください。
段階的なスキルチェンジで市場価値を維持する
フリーランスで長く活躍するためには、スキルを止めないことが大切です。
技術の陳腐化は収入の直撃につながるため、常にアップデートが必要です。
ただし、いきなり「今のスキルを全部捨てて新しい言語を学ぶ」のは現実的ではないですよ。段階的なスキルチェンジが現場でのリスクを最小化しながら市場価値を高める方法です。
僕はJavaで3年経験を積んだあと、Vue.js/TypeScriptにスキルチェンジしました。理由は「フロントエンドはリモート案件が多い」「Javaだけに依存するリスクを分散したい」という判断からです。いきなり転換するのではなく、現行スキルで案件を安定させながら、プライベートで新しい技術を学んでいく流れがおすすめです。
スキルチェンジの具体的なロードマップについては、こちらの記事が参考になります。フリーランスとして必要なスキルを整理したい人はぜひ読んでみてください。

エンジニアコミュニティで孤独感に対処する
フリーランスの孤独感は、案外見落とされがちなしんどさです。
会社員なら毎日同僚とやりとりして、自然と情報交換が生まれます。でも、フリーランスはひとりで作業する時間が長いため、「自分の判断が正しいのかどうか」がわからなくなる場面が出てきます。
エンジニアコミュニティやオンラインの勉強会に参加すると、同じ立場のフリーランスエンジニアと情報交換ができます。技術トレンドのキャッチアップにもなりますし、精神的な孤立感を和らげる効果もありますよ。
X(旧Twitter)でフリーランスエンジニアをフォローするだけでも、業界の空気感をつかみやすくなります。
コミュニティへの参加・発信・繋がりを意識的に作ることが、長期的なフリーランス生活を支えてくれます。
フリーランスエンジニアのしんどい時期はいつまで続くのか

しんどい時期には必ず出口があります。ただ、その出口がどこにあるかを知っておくだけで、乗り越えやすくなりますよ。
- 1年目がもっとも消耗しやすい3つの理由
- 楽になる転換点は「実績と信頼」が重なるとき
- 会社員とフリーランス、どちらが本当にしんどいか
ひとつずつ見ていきましょう。
1年目がもっとも消耗しやすい3つの理由
フリーランス1年目は、ほぼ全員が消耗します。
それは特別なことではなく、構造的に負荷が集中しやすい時期だからです。
1年目に消耗しやすい理由は3つあります。
- 案件獲得の実績がない:エージェントや直営業では実績が評価軸になるため、最初はどうしても弱い
- 税務・保険・年金を一から把握する必要がある:知識ゼロから始めると調べるだけで時間を食う
- 現場でのフリーランスとしての立ち回りに慣れていない:会社員時代とは求められるコミュニケーション・責任感が異なる
僕もフリーランス2案件目でかなり消耗しました。スケジュール通りに進まない・スキル不足を痛感する・残業もできない環境で焦りが積み重なる、という状況でした。
それでも通勤電車でProgateをやり、帰宅後も学習を続けていたことで、少しずつ現場についていけるようになっていきました。1年目の消耗は「投資」だと思って乗り越えることが大切です。
楽になる転換点は「実績と信頼」が重なるとき
「いつ楽になるか」という問いへの答えを正直に言うと、明確な時期の決まりはないです。
ただ、楽になる転換点にはパターンがあります。それは、実績と信頼が重なったときです。
具体的には次のような状態を指します。
- 契約継続が当たり前になる:現場での信頼が積み上がり、更新が自然にかかる
- 次の案件選びに余裕が生まれる:実績があることで選択肢が増え、条件を選べるようになる
- 確定申告・保険・税務に慣れてくる:仕組みを一度把握すると翌年以降のコストが下がる
僕の場合、フリーランス2年目の終わりごろから「案件が取れるか」という不安が薄れていきました。契約が継続され、エージェントからも案件の提案が増えてきたタイミングで、気持ちの余裕が変わったんですよね。
フリーランスとして活動できる経験年数や案件の実態については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

会社員とフリーランス、どちらが本当にしんどいか
この問いに対する答えは、人によって違います。
どちらが楽かという話ではなく、しんどさの「種類」が違うという方が正確ですね。
会社員のしんどさは以下の通りです。
- 上司・人間関係のストレスが避けられない
- 残業・出社などの時間的拘束がある
- 給与の上限がある程度決まっている
フリーランスのしんどさは以下の通りです。
- 案件・収入の不安が常にある
- 税務・保険など事務作業をすべて自分でやる
- 孤独感・技術判断の重さがある
僕が会社員だった頃は、「そんなこともわからないのか」という圧をかけてくる上司がいて、精神的に消耗していました。フリーランスに転身してからのしんどさも確かにありますが、少なくとも「人間関係で消耗する」という種類のしんどさはほぼなくなりました。
どちらのしんどさが自分に合うかで、フリーランス向きかどうかが変わります。案件不安より人間関係ストレスの方がつらいと感じているなら、フリーランスの方が合っている可能性が高いですよ。
フリーランスのしんどさは1年目に集中していて、実績が積み上がるほど薄れていく傾向があります。僕自身、最初の頃の不安感と今の感覚は全然違いますよ。時期があるとわかっていると、少し気が楽になりますよね。
よくある質問(FAQ)

よくある質問と回答をまとめました。
- フリーランスエンジニアが「やめとけ」と言われる理由は?
- しんどいと感じたら会社員に戻るべきですか?
- フリーランスエンジニアに向いていない人の特徴は?
フリーランスエンジニアが「やめとけ」と言われる理由は?
「やめとけ」と言われる背景には、フリーランスのリスク面が誇張されていることが多いです。
実際には収入の不安定さ・社会的信用の低下・自己管理の難しさが主な理由として挙げられます。
特に「社会的信用の低下」は、住宅ローンやクレジットカードの審査で不利になるケースがある点で現実的なリスクです。
フリーランスになる前に住宅ローンを組む・クレジットカードの枚数を増やしておくなど、準備できる部分は準備しておくと後悔が減りますよ。
「やめとけ」は正確には「準備なしでやめとけ」という意味に近いと思います。スキル・実績・貯金・エージェント活用という4つが揃っていれば、リスクはかなり抑えられます。
フリーランスエンジニアに向いているかどうかを確認したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

しんどいと感じたら会社員に戻るべきですか?
しんどさの「種類」によって判断が変わります。
戻ることを検討していいケースは以下の通りです。
- 収入がゼロのまま3ヶ月以上続いている
- 案件が取れず精神的にも限界に近い
- フリーランスという働き方自体が自分に合っていないと感じる
一方、次のケースはもう少し様子を見るのが有効です。
- 1年目で税務・案件・スキルの全てに慣れていない段階
- 案件は取れているが、現場環境が自分と合っていない(案件を変えれば改善できる)
- 孤独感や不安感が主な原因(コミュニティ参加で緩和できる)
戻ることは逃げではないですし、状況を冷静に見極めて判断することが大切ですよ。
フリーランスエンジニアに向いていない人の特徴は?
向いていない傾向がある人の特徴は以下の通りです。
- 収入の変動に強いストレスを感じる:安定した月給がないと不安が続く
- 自己管理が苦手:勤怠・スケジュール・健康管理を一人でやる必要がある
- 曖昧な指示に対応できない:クライアントとの仕様調整・コミュニケーション力が求められる
- スキルアップへの意欲が低い:技術の変化に追いつけないと案件が取りにくくなる
ただし、これらは会社員時代に鍛えられる部分でもあります。「今は苦手でも、準備してから独立する」という選択は十分ありですよ
しんどい時期を乗り越えたフリーランスエンジニアが伝えたいこと

フリーランスエンジニアは、確かにしんどい場面があります。
案件不安・税務負担・技術判断・孤独感と、複数のしんどさが同時にやってくることもあります。
ただ、それぞれに対処法はあります。
- 案件不安 → フリーランスエージェントで次の候補を常に持つ
- 税務負担 → 税理士を活用して時間とメンタルを守る
- スキル不安 → 段階的なスキルチェンジで市場価値を維持する
- 孤独感 → コミュニティや発信で繋がりを作る
僕が感じているのは、しんどい時期を乗り越えた先には、会社員には戻れないくらい快適な働き方があるということです。
週4リモート・週1出社・残業ほぼなし・月単価60万円前後。これは、フリーランスになっていなければ手に入れられなかった環境です。
しんどさは一時的で、実績と信頼が積み上がるほど薄れていきます。「今がしんどい」ということは、成長している証拠でもあります。
フリーランスのしんどさは、僕も経験してきました。でも振り返ると、そのしんどさがあったからこそ今の働き方が手に入ったと感じています。完璧なタイミングを待つより、準備を整えて一歩踏み出す方が、結果的に早く楽になれます。
フリーランスエンジニアの年収や収入の実態については、こちらの記事でも詳しくまとめています。長期的な視点でキャリアを考えたい方はあわせて読んでみてください。
