高卒でもITエンジニアになれるんでしょうか?学歴がないと採用されないか不安です…。
高卒でもITエンジニアになれます。IT業界は学歴よりスキルが評価される職種で、未経験転職でも成功している人は多いですよ。
この記事では、高卒からITエンジニアを目指す方法から注意点まで解説します。

本記事の専門性
現役エンジニアのZettoです。販売職から未経験でエンジニアに転職し、その後フリーランスエンジニアとして独立した経験があります。
この記事を読めば、高卒からITエンジニアを目指す具体的なルートと、学歴ハンデを超えるための実践的な戦略がわかります。
ぜひ参考にしてみてください。
高卒でもITエンジニアになれる理由

IT業界が学歴よりスキルを重視する背景と、高卒エンジニアの年収・向いている職種を解説します。
- 学歴よりスキル重視|高卒エンジニアが歓迎される3つの背景
- 高卒ITエンジニアの平均年収と将来性
- 高卒に向いているITエンジニアの職種4つ
それぞれ解説します。
学歴よりスキル重視|高卒エンジニアが歓迎される3つの背景
高卒でITエンジニアを目指すうえで、まず知っておきたいのが「IT業界は学歴が最優先される業界ではない」という事実です。
背景には、次の3つの理由があります。
- IT人材不足が深刻:経済産業省の試算では2030年に最大79万人のIT人材が不足するとされており、企業が学歴を選り好みしている余裕がなくなっている
- スキルの可視化がしやすい:ポートフォリオ・資格・GitHubといった形でスキルを客観的に示せるため、学歴以外の評価軸が機能しやすい
- 実務経験が最重視される:転職市場では「何ができるか」が評価の中心で、特に中途採用は即戦力を求めるため学歴の重みが薄れる
エンジニアになれるかどうかは、学歴ではなく「スキルがあるか」「成長していけるか」でほぼ決まります。
僕自身も、通信機器の販売職から未経験でエンジニアに転職した経験があります。IT業界は「できる人間かどうか」を見る業界だと感じていますね。
高卒ITエンジニアの平均年収と将来性
IT エンジニア全体の平均年収は約460万円前後で、日本の全職種平均(約426万円)を上回ります(doda調べ)。
| 年数 | ITエンジニア | 全職種合計 |
|---|---|---|
| 2024年 | 462万円 | 426万円 |
| 2023年 | 452万円 | 414万円 |
| 2022年 | 442万円 | 403万円 |
| 2021年 | 438万円 | 403万円 |
| 2020年 | 452万円 | 409万円 |
高卒だからといって大幅に年収が下がるわけではなく、スキルと経験年数が年収を決める要素になります。
目安として、エンジニアのキャリアステップと年収の関係はこのような感じです。
- 未経験〜1年目:年収250〜350万円(学ぶ期間。年収より経験を優先する時期)
- 経験2〜3年:年収350〜500万円(実務スキルが安定し、転職市場でも戦えるようになる)
- 経験5年以上:年収500万円〜(専門性によっては700万・800万も十分狙える)
特にAI・クラウド・セキュリティの領域は伸びていて、スキルを磨き続けることで高卒でも年収800万円超を目指せる職種です。
高卒かどうかより、「どのスキルをどれだけ深く身につけているか」が将来の年収を決めるかなと思います。

高卒に向いているITエンジニアの職種4つ
高卒からエンジニアを目指す場合、最初のポジション選びがキャリアの分岐点になります。
未経験・高卒でも入りやすい職種は、次の4つです。
Webプログラマー
WebサイトやWebアプリケーションを開発する職種です。
HTML・CSS・JavaScriptといった基礎から始められ、独学やスクールで学んだ内容が直接活かせます。ポートフォリオ(自分で作ったWebサービス)があれば、学歴よりも「何を作れるか」で評価されやすいポジションです。
求人数も多く、リモートワーク対応の案件も増えているため、最初のエンジニア職として狙いやすい選択肢です。
インフラエンジニア
サーバーやネットワーク、クラウド環境を構築・管理する職種です。
プログラミングよりもネットワーク・OS の知識が求められます。CCNAなどの資格でスキルを証明しやすく、学歴関係なく評価されやすいポジションです。
「コードを書くより、仕組みを理解することが好き」という人に向いています。
テストエンジニア
開発されたシステムが正常に動くかを確認する職種です。
プログラミングの深い知識がなくても始めやすく、ITの基礎知識と注意力があれば活躍できます。経験を積みながら開発側へ転向するキャリアパスもあります。
「まずIT業界に入ってから経験を積みたい」という方の入口として選ばれやすい職種です。
ヘルプデスク・社内SE
社内のIT機器やシステムの管理・サポートをする職種です。
パソコンの設定・トラブル対応・社員への技術サポートが主な業務です。開発よりも「ITを使う人を助ける」役割で、コミュニケーション力が活きる仕事でもあります。
技術力を磨きながら、社内SEとして長期キャリアを歩む人も多いです。
エンジニアの職種選びは、迷ったらWebプログラマーでいいかなと。案件数が多く、未経験からでも比較的に転職しやすい職種です。
高卒からITエンジニアになる4つの方法と必要な準備

具体的にどうやって学習してエンジニアになるかフェーズ別に解説します。
- 独学・スクール・職業訓練のいずれかを活用
- 高卒に有利な資格(ITパスポート・基本情報・CCNA)を取得
- 学習環境の準備|PC選びとおすすめ開発環境
- ポートフォリオと面接で学歴の代わりに武器になるアピール術
ひとつずつ見ていきましょう。
独学・スクール・職業訓練のいずれかを活用
エンジニアへの入り方は大きく3つあります。
- 独学:無料・低コストで始められる。挫折しやすいが、自走力がある人には合う
- プログラミングスクール:費用はかかるが、カリキュラム・メンター・転職支援が整っている
- 職業訓練校:ハローワーク経由で受講可能。無料または低コストで学べる制度もある
どれが正解かは、自分の状況によって変わります。
選び方の判断基準は、シンプルに次のようになります。
- 独学が向く人:自己管理が得意・学習習慣がある・費用をかけたくない
- スクールが向く人:一人だと続かない・転職サポートまでセットで欲しい・早く転職したい
- 職業訓練が向く人:現在無職で収入が厳しい・とにかくコストを抑えたい
僕自身はプログラミングスクール(TECH CAMP)に通って転職しました。独学でProgateに挑戦したことがありましたが、プログラミング言語に入った瞬間に理解できなくなって挫折した経験があります。
一人で続けることの難しさは身に染みているので、挫折が不安な人はスクールや職業訓練をおすすめします。

高卒に有利な資格3選(ITパスポート・基本情報・CCNA)
資格はスキルを客観的に証明する手段です。特に実務経験ゼロの段階では、資格があると書類選考の通過率が変わります。(資格は転職に必須ではないが、あると有利)
おすすめの3つの資格を紹介します。
- ITパスポート:ITの基礎知識を証明できる国家資格。難易度は比較的低く、未経験者が最初に取得しやすい資格です。
- 基本情報技術者試験:エンジニアの基礎スキルを証明できる国家資格。プログラミングやネットワークなど幅広い知識が身につき、就職・転職でも評価されやすくなります。
- CCNA:ネットワーク機器大手シスコ社の認定資格。インフラエンジニアを目指す人に人気で、ネットワークの基礎知識を証明できます。
3つすべてを取る必要はなく、目指す職種に合わせて選ぶのが効率的です。
Webプログラマーを目指すなら基本情報技術者、インフラエンジニアならCCNAを軸に学ぶ、というイメージです。
学習環境の準備|PC選びとおすすめ開発環境
プログラミングを始めるには、パソコンが必要です。
MacかWindowsかよく迷われますが、どちらでもプログラミングの学習はできます。
予算に余裕があればMacがおすすめです。理由は2つあります。
- ターミナル(コマンドを入力する画面)が使いやすく、Web系の開発環境を整えやすい
- モダンなIT企業ではMac支給のところが多く、現場に慣れやすい
僕もプライベートのコーディングやブログ運営にはMacBook Airを使っています。一方、フリーランスの現場ではクライアントからWindowsが支給されることも多いので、どちらも使えるようになっておくと強いです。
学習に使うツールは、最初はシンプルに絞るのが正解です。
- エディタ:Visual Studio Code(無料・高機能・業界標準)
- バージョン管理:Git / GitHub(コードの変更履歴を管理するツール)
- 学習サービス:Progate・Udemy・公式ドキュメント
最初から全部揃えようとせず、まずエディタとProgateで動き始めるのがおすすめです。
ポートフォリオと面接で学歴の代わりに武器になるアピール術
高卒がエンジニア転職で学歴のハンデを超えるために最も有効な武器、それが「ポートフォリオ」です。
ポートフォリオとは、自分が作ったWebサービスやアプリのことです。「こんなものを作れます」と実際に見せられるものがあると、面接官に対して「学歴はないけど、確かにできる」と証明できます。
ポートフォリオを作るときのポイントは、次の3つです。
- シンプルでも「自分で考えて作ったもの」にする:テンプレートのコピーはNG。読者が使う場面・解決できる問題を意識して設計する
- GitHubにコードを公開する:面接官がコードを確認できる状態にしておく。更新履歴が「学習の継続」の証拠になる
- AIに丸投げしない:ChatGPTやClaude に全部作らせたコードは、面接で説明できず詰まる。自分で書いて・理解した上でAIで補助する順序を守ること
面接では「なぜエンジニアになりたいか」に加えて、「なぜこの機能を作ったか」「どこで詰まってどう解決したか」を具体的に話せると評価が上がります。
スクールを卒業した経歴よりも、「自走して問題を解決した経験」の方が採用担当者に響くことが多いです。
面接で一番効いたのは「詰まったときにどうやって解決したか」の話でした。学歴じゃなくて、問題解決の過程を見られている感じがします。高卒でも、ここを丁寧に語れると印象が変わりますよ。

高卒ITエンジニアが知っておくべき注意点とAI時代の戦略

知らないと後悔するリスクと、これからの時代に伸びる学習戦略を解説します。
- 学歴フィルターの実態と回避策
- SESでキャリアが詰む典型パターンと対策
- プログラミングスクールで失敗する人の3つの特徴
- AI時代に高卒エンジニアが伸びる学習順序
さっそく見ていきましょう。
学歴フィルターの実態と回避策
学歴フィルターは「存在するが、IT業界では影響が小さい」というのが実態です。
大手SIer(大規模なシステム開発を請け負う会社)や上場企業では、応募者が多すぎる都合上、学歴で絞ることがあります。一方、中小企業・SES企業・スタートアップは学歴よりスキルと人柄を重視する傾向が強い。
高卒エンジニアが学歴フィルターを避けるための方法は、主に3つです。
- 求人の「学歴不問」「未経験歓迎」を選ぶ:最初から学歴フィルターのない求人に絞って応募する
- スキルで先手を打つ:資格・ポートフォリオ・GitHubを整えて書類に添付する。スキルが見える状態にしておくと、学歴より先にスキルが評価される
- エージェントを活用する:転職エージェント経由だと、企業の採用担当者への直接アプローチになるため書類選考が省略されることがある
最初の1社目は大手より、教育体制が整っていて実務経験を積める会社を選ぶ方が長期的なキャリアに有利です。

SESでキャリアが詰む典型パターンと対策
未経験・高卒のエンジニアが最初に入る会社として多いのが、SES(System Engineering Service)企業です。
SESとは、クライアント企業にエンジニアを派遣してシステム開発に参加するビジネスモデルのことです。
SESは間口が広い反面、使い方を間違えるとキャリアが詰まります。キャリアが詰まる典型パターンは、次のようなものです。
- 希望と違う現場に固定される:「開発をやりたい」と希望しても、サーバー監視・コールセンター対応などに長期間配属される
- 開発経験ゼロのまま年齢だけ上がる:運用・保守のみで実装経験がないと、次の転職で評価されにくくなる
- 資格・スキルアップを自分でしない:スキルが積み上がらないまま月日が経つと、転職市場での価値が上がらない
実際に僕の友人はSES企業に2年間在籍し、ずっとサーバー監視業務に配属されたまま開発スキルを積む機会がありませんでした。「開発がしたい」と営業担当に伝えたところ「スキルがあれば考える」と返され、堂々巡りになったそうです。
SES企業に入ること自体は間違いではないですが、入社前に「どんな現場に入れてもらえるか」「スキルアップへのサポートがあるか」を必ず確認しましょう。

プログラミングスクールで失敗する人の3つの特徴
高卒未経験からプログラミングスクールを活用して転職するのは、非常に効率の良い手段です。実際、僕もスクールを活用してエンジニアになりました。
ですが、プログラミングスクールに通ったからといって、全員が転職に成功するわけではないです。
同時期に同じスクールに入った友人のO君が、延長料金を追加で数万円払っても卒業できなかったことを間近で見ていました。僕がサポートして、なんとか卒業まで一緒にたどり着いたんですが、なぜ詰まったかを分析すると共通する特徴がありました。
失敗する人の特徴は、次の3つです。
- 受け身の姿勢:与えられた課題をこなすだけで、自分から発展的に動かない。指示待ちでは技術力は伸びない
- わからないことを言語化できない:何がわかないのか自分で整理できず、質問の形にできない。「なんかうまくいかない」のままで止まる
- 講師に質問しない:せっかく質問できる環境があるのに使わない。独学と同じ状態になってしまう
この3つをやらないだけでも、スクールで失敗するリスクを大きく減らせます。
以下記事では、おすすめのプログラミングスクールをご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

AI時代に高卒エンジニアが伸びる学習順序
近年 AIツールが開発現場に広まってきました。「AIがコードを書くなら、エンジニアは不要になるのでは?」という不安を耳にすることもあります。
高卒エンジニアがAI時代に伸びる学習の順序は、次のとおりです。
- まず基礎を固める:HTML・CSS・JavaScriptなどの基本構文・データ構造・アルゴリズムを手で書いて理解する
- 次に1言語を深める:Webなら JavaScript・TypeScript、インフラなら Linuxやネットワーク知識など、職種に合った専門スキルを伸ばす
- その上でAIを活用する:基礎が身についた状態でGitHub CopilotやChatGPTを使えば、学習・開発スピードが格段に上がる
「AIがあるから基礎は不要」という考え方は危険で、基礎がないとAIが生成したコードが正しいかどうか判断できません。エラーが出たときに自力で直せないと、実務で確実に詰まります。
AI時代だからこそ「基礎を理解したエンジニア」の価値は上がっている、という見方もできます。
ITエンジニア×高卒に関するよくある質問

よくある質問と回答をまとめました。
- Q1. 高卒でも大卒と同じ年収を目指せますか?
- Q2. 30代・高卒未経験でもITエンジニアになれますか?
- Q3. 高卒からフリーランスエンジニアになれますか?
Q1. 高卒でも大卒と同じ年収を目指せますか?
目指せます。
IT業界の年収は、学歴よりも「スキル × 経験年数」で決まる傾向が強いです。たとえばJava・Python・TypeScriptなどの市場価値の高い言語で3〜5年の実務経験があれば、年収600〜700万円以上の市場価値になることは可能。
フリーランスエンジニアとして独立すれば、年収700万円超の事例も珍しくありません。僕自身、フリーランス3年目で年収700万円前後になりました。
Q2. 30代・高卒未経験でもITエンジニアになれますか?
なれる可能性はありますが、20代に比べて難易度は上がります。
実際、僕の知人でも数名、30代未経験からエンジニアになっている方はいます。
企業が未経験採用に求めるのは「伸びしろ」であり、年齢が上がるほど「即戦力性」を求める傾向があります。30代で未経験から転職する場合は、スクールや職業訓練でしっかりスキルを身につけてから挑むことが大切です。
特に「年齢が上がってもスキルがある」と示せる資格・ポートフォリオは必須になります。30代以降ですと、転職は難しくなるのは事実ですが、不可能ではないです。
Q3. 高卒からフリーランスエンジニアになれますか?
なれます。フリーランスになるうえで学歴はあまり関係ありません。
ただし、フリーランスは案件を自分で取る必要があり、クライアントはスキルと実績で判断します。目安として、実務経験3〜5年を積んでからフリーランス転身を検討する方が安心です。
高卒×フリーランスという組み合わせは珍しくないですね。フリーランスの世界では「学歴なんて関係なく、この技術で何ができるか」が全てです。僕もそれを身をもって感じています。

高卒からITエンジニアを目指すあなたへ

高卒からITエンジニアになることは、十分に実現できます。
この記事の要点をまとめます。
- IT人材不足が深刻で、学歴より「スキルがあるか」が採用の主な判断基準になっている
- Webプログラマー・インフラエンジニア・テストエンジニア・ヘルプデスクは高卒でも入りやすい職種
- 資格(基本情報・CCNA)とポートフォリオで学歴のハンデをカバーできる
- SESには注意が必要で、「どんな現場か」「スキルアップできるか」を必ず確認する
- AI時代こそ基礎力が重要で、まず自分で書いて理解してからAIを活用する順序を守る
最初の一歩は、学習環境を整えてプログラミングを始めることです。
高卒でもちゃんと道があるんですね。まず学習を始めてみます!
スキルさえ積めば、学歴はほぼ関係なくなります。一緒に頑張りましょう!
どのスクールや学習サービスを選ぶかによっても、転職成功率は変わります。スクール選びに迷っている方は、おすすめのプログラミングスクールを比較した記事を参考にしてみてください。
